空き家になった実家をどうするべきか、悩んでいませんか。高齢の親が施設に入った、あるいは亡くなったことで、突然空き家の活用方法を考えなければならないケースは多いでしょう。
「売却したほうがいいのか」「そのまま保有すべきか」と迷う一方で、空き家を放置すると管理の手間がかかり、維持費や税金も負担しなければなりません。
この記事では実家が空き家になった時の活用方法を解説します。この記事を読めばどの選択が妥当かの判断ポイントがわかります。
空き家の活用は主に3つです。空き家を管理しながら保有する、賃貸に出す、売却する。判断に迷ったときの選択基準も解説しますので、この記事を読んで後悔のない選択をしましょう。
実家が空き家になる問題点

空き家になるとデメリットがいくつか考えられます。
固定資産税や維持費などの金銭的負担が増える
空き家は使っていなくても維持費が必要です。
固定資産税は、立地や建物の大きさや築年数などで金額は変わりますが定額でかかります。相続すれば相続人が負担しなければなりません。
固定資産税は建物が建っていると減免措置があります。建物を壊し更地にすると固定資産税は6倍になります。固定資産税が上がることを避けるため建物が古くなっても壊さないケースは多いです。
空き家の敷地は除草をしないと雑草が生い茂り近所に迷惑がかかるかもしれません。実家が近いか遠いかにかかわらず定期的に点検をする必要があります。遠方に住んでいれば来るだけでも交通費が負担になるでしょう。場合によってはお金を払って誰かに管理を依頼することが必要です。
建物の劣化や防犯リスクが高まる
空き家は適切に管理しなければ建物や外構の劣化が早まることを認識しましょう。
建物が劣化すると資産価値が低下して売却しにくくなるほか、周辺の家や地域住民に迷惑をかける可能性もあります。建物の耐震基準が強化される前(2000年以前)の古い家を長期間放置すると建物が倒壊する危険が高くなります。
空き家は夜間だけでなく日中も人の出入りがありません。郵便物が溜まる、カーテンが動かないなどから、不在が一目で分かる状態になります。空き巣にとって「下見しやすく、安心して侵入できる家」にならないように注意しましょう。
空き家は不法侵入、ホームレスが住みつく、不審者のたまり場になるケースもあります。一度空き家を他人に占拠されると、対応に時間と費用がかかるかもしれません。空き家はゴミの放置や雑草の繁茂などで荒れた状態になり、放火の標的になることもあります。近隣にも被害が及ぶ可能性が大です。
特定空家に指定されると行政指導や勧告のリスクが増える
特定空家にならないように注意しましょう。
特定空き家とは「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、倒壊の危険、衛生上の有害、著しい景観損害など、そのまま放置すると周辺に危険や悪影響を及ぼす空き家をいいます。自治体から認定されると改善指導や勧告が行われ、従わない場合は固定資産税の特例除外(最大6倍になる)や強制解体、50万円以下の過料となる場合があります。
屋根・外壁が剥がれ落ちて、窓ガラスが割れたまま、雑草・蔦が生茂り見た目がいかにも空き家であることがわかると、ゴミの不法投棄をされたり動物が住み着き悪臭や害虫が発生したりする可能性も出てきます。空き家になっていることがわかりにくい環境にする工夫が必要です。
空き家になった実家の主な選択肢は3つ

空き家になった実家の選択肢は「保有・賃貸・売却」の3つに整理できます。それぞれにメリットとデメリットがあるため、状況に応じて選ぶ必要があります。
実家を保有し続けて管理する
1つ目は管理をしながら保有する方法です。
相続人同士で意見が合わない場合は、意見がまとまるまでそのままにするしかありません。相続人の誰かが住む可能性があれば、そのまま保有し続ける必要があります。ただし誰も住まなくなった家はしっかり管理する必要があります。
実家を賃貸として活用する
リフォームして賃貸に出すのも1つの方法です。
借り手がいれば、税金や管理費をまかなえる可能性があります。思い出のある実家を壊さずに誰かに住んでもらえれば空き家にせずに済みます。
賃貸は物件が古すぎないこと、賃貸の需要がある地域か?リフォームの費用が回収できるかの見極めが必要です。しかし最初は借り手がいても、借り手がいなくなった場合にどうするかを考える必要があります。
賃貸需要があるうちに売却するのも1つの方法です。
実家を売却する
相続人で意見が一致したら売る選択肢もあります。
相続人全員が住む予定もなく、処分した方がすっきりすると考える場合は、売却しましょう。建物が古くて居住が難しい場合は解体した方がよいかもしれません。しかし解体して更地にすると解体費用がかかるほか、固定資産税が上がるので注意しましょう。
希望の金額で売却できない、売却する費用の方が上回ったとしても、自分の手から離れてしまえば、後々問題点が起こる可能性が減るため割りきることも必要です。
売却・賃貸・保有の判断ポイント
空き家の活用は、維持費・立地・家族の意向の3点で判断しましょう。
維持費が高く管理が難しい場合は売却が現実的です。立地が良く需要があれば賃貸も選択肢になります。相続人の意見がまとまらない場合はしばらく保有になるでしょう。
選択は感情だけでなく「現実的な条件」での判断が重要です。
空き家の処分を選択する際の判断ポイント
| メリット | デメリット | |
| 保 有 | 将来使用可能 | 管理の負担が続く |
| 賃 貸 | 収益化できる | 空室のリスクがある |
| 売 却 | 管理の負担がなくなる | 思い出が残らない |
空き家の維持費と管理負担を確認する
維持費や管理費用が捻出可能であれば、保有も選択肢になります。
固定資産税は負担が大きすぎないか確認しましょう。雑草が生えていれば、定期的に除草が必要になります。見かけが空き家であることがあからさまな場合、ごみを置かれたり、動物が住み着く場合もあります。
現在の居住地と実家が遠い場合、頻繁に来るには時間と費用が必要になります。日帰りでは難しい、交通費の負担が大きい場合、管理を委託する方がよいかもしれません。
立地や建物の状態から活用の可能性を判断する
住宅地で建物の状態が良ければ、賃貸できる可能性があります。
賃貸需要があるかどうかは、専門家の判断が必要です。リフォームにお金をかけても借り手が見つからないとムダになってしまいます。
郊外でも自然が多いところに住みたい、古民家カフェをやりたい、などの需要がある場合もあります。地元の空き家活用相談を利用すると、どんな活用法が妥当なのか、率直な意見が聞けるかもしれません。
家族や相続人との合意を確認する
相続人が複数の場合は意見をまとめることが必要です。
元々の持ち主(親など)にどうしたいかを聞く機会があれば聞きましょう。しかし最後は相続人の意見が優先されます。相続人同士で将来どうしたいかを話し合う場が必要です。
自分が生まれ育った実家がなくなるのは、悲しいものです。処分した方がいいとわかっていても、気持ちの整理がつかず決断に時間がかかる場合もあります。しかし決めるタイミングを失うと、処分しにくくなることも考えられます。3年以内に結論を出すなど期限は決めた方かよいでしょう。
まとめ|実家の処分は後悔のない選択を
空き家になった実家は、放置せず早めに方向性を決めることが大切です。時間が経つほど管理負担やリスクが増えるためです。
空き家に関する情報を集めたり、経験者に話を聞いたりしながら、検討する時間を確保しましょう。
実家を処分をしていいのか、気持ちの整理が難しい場合もあるでしょう。特に相続人が自分一人の場合、決断するには勇気が必要です。
方向性がある程度決まっていても、自治体の空き家相談や信頼できる不動産業者など複数の専門家に相談しながらすすめる事をおすすめします。
後悔のない選択ができるように複数の選択肢を検討しましょう。

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